北海道の積雪はいつから?地域別の積雪量を示すマップや積雪被害・対策も解説
北海道の冬は、他の地域と比べものにならないほどの積雪に見舞われます。地域ごとに積雪量が大きく異なり、都市部でも数十cmの雪が一晩で積もることも珍しくありません。積雪は、生活の不便さを招くだけでなく、命に関わる深刻な事故をもたらす恐れもあるのです。
そこで本記事では、北海道の積雪はいつからかについて解説します。北海道の積雪量情報を収集する方法や、積雪で起こる被害と対策も掲載しているので、冬に北海道を訪れる方の参考になるでしょう。積雪への備えを万全にしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
北海道の積雪はいつから?
北海道で積雪が観測されるのは、毎年11月初旬頃です(※1)。ただし、日最深積雪が1cm以上になる初日と終日の平均値は、地域によって以下のように異なります。
観測地 | 積雪の初日 | 積雪の終日 |
稚内 | 11月12日 | 4月12日 |
旭川 | 11月4日 | 4月14日 |
網走 | 11月17日 | 4月18日 |
小樽 | 11月15日 | 4月10日 |
札幌 | 11月12日 | 4月7日 |
釧路 | 12月1日 | 4月8日 |
根室 | 12月6日 | 4月12日 |
函館 | 11月18日 | 3月28日 |
最も早い地域で11月4日、最も遅い地域で12月6日と、約1ヵ月間も地域差があるのです。
※1参考:札幌管区気象台「初雪などの平年値」
【2025年】立冬から北海道各地で積雪
2025年は二十四節気の立冬にあたる11月7日から、北海道の上空に11月下旬から12月上旬並みの強い寒気が流れ込み、積雪となるエリアが拡大しました(※2)。平地でも積雪が見られ、旭川市内では車の上に雪が積もっている様子も確認されています。
【地域別】北海道の積雪量情報を収集する方法


北海道は、地域によって積雪の時期や深さが異なります。冬の北海道を安全に過ごすためには、以下に挙げる方法で地域ごとの積雪量をリアルタイムで把握することが重要です。
方法1|日本気象協会「北海道地方の積雪マップ」
方法2|札幌管区気象台「北海道の積雪状況の地図表示」
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
方法1|日本気象協会「北海道地方の積雪マップ」
日本気象協会が提供する「北海道地方の積雪マップ」では、北海道地方の降雪量や積雪の深さがリアルタイムで分かります。降雪量は、1時間・6時間・24時間ごとに分けて、最大7日前までの情報を表示できるのが特徴です。
積雪の深さは、実際に積もっている雪の深さが24時間前から1時間ごとに表示されます。6時間後の予想もマップ上で確認できるため、お出かけ時には大活躍するでしょう。
方法2|札幌管区気象台「北海道の積雪状況の地図表示」
気象庁の地方支分部局として設置されている札幌管区気象台が提供する「北海道の積雪状況の地図表示」では、北海道の地方別に積雪の深さや平年比が表示されます。
積雪の深さの平年比とは、日最深積雪の平年値に対する現在時刻における積雪の深さの割合です。約1週間分の同時刻における積雪の深さも比較できます。降雪量や積雪の深さの推移が棒グラフや折れ線グラフでも集計されており、直近の積雪状況が一目で分かるでしょう。
【北海道】月別の積雪の深さに関する過去データ


過去10年間のデータを見てみると、積雪の深さは1月に最も深く、次いで12月または2月に深くなる傾向にあります(※3)。札幌市を例に月別の情報を見ていきましょう。
年 | 降雪の深さの月合計値(cm) | |||||
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 11月 | 12月 | |
2025 | 80 | 126 | 75 | - | - | - |
2024 | 161 | 151 | 69 | 1 | 35 | 82 |
2023 | 117 | 151 | 14 | - | 21 | 56 |
2022 | 182 | 141 | 34 | 1 | 4 | 103 |
2021 | 137 | 75 | 50 | - | 4 | 114 |
2020 | 85 | 195 | 49 | - | 19 | 50 |
2019 | 125 | 52 | 33 | 1 | 44 | 54 |
2018 | 147 | 78 | 74 | 2 | 18 | 106 |
2017 | 106 | 88 | 73 | 4 | 62 | 102 |
2016 | 98 | 113 | 67 | - | 39 | 198 |
北海道の積雪によって起こりえる5つの被害


冬になると大雪が降る北海道では、毎年のように積雪による被害が発生します。長時間の降雪によって道路や歩道、路線などが埋もれると、生活に支障をきたすだけでなく、大事故にもつながりかねません。北海道の積雪によって起こりうる被害は、以下のとおりです。
被害1|停電
被害2|家屋の倒壊
被害3|交通障害
被害4|凍結による転倒
被害5|自動車のスリップ
それぞれの被害について、詳しく見ていきましょう。
被害1|停電
雪が送電線の上に積もると、雪の重さで電線が切れ、大規模な停電が発生します。雪の重さに強風も加わると、電線を支えている鉄塔が倒れて停電につながるケースもあります。
電線自体に問題がなくても、近くの木が積雪によって倒れかかってきた場合、断線して停電が起きるでしょう。2025年10月29日には、北海道・上川町で深さ23cmに達する積雪に見舞われ、一時約2万5000戸が停電しました(※4)。
被害2|家屋の倒壊
北海道で屋根に雪が大量に積もると、家屋の倒壊を招く恐れがあります。積もった雪は時間の経過とともに状態が変化していき、最終的な重量が新雪の3倍以上になるのです。家屋以外にも、ビニールハウスや商店街のアーケードも倒壊の危険があります。
屋根に深さ2mの雪が積もった場合、1㎡あたりの重量は600kg以上にのぼると言われています。屋根に1m以上の雪が積もっている場合や、屋根に積もった雪が周囲の雪とつながっている場合は、倒壊のリスクが高まっているので特に注意が必要です。
被害3|交通障害
北海道で記録的な積雪に見舞われると、道路の通行止めや電車の運休などによって交通障害が発生しやすくなります。同じ場所で雪が降り続いた場合は、路線や道路の除雪作業が間に合わず、交通障害はさらに長期化するでしょう。スリップ事故も障害を助長する一因です。
被害4|凍結による転倒
北海道で降り積もった雪の上を歩く際は、転倒のリスクが高まります。積もったばかりの新雪は軽くて柔らかいですが、時間の経過とともに重たく硬くなっていくのが特徴です。
雪が固まったり、雪が融けて凍ったりしている雪道は滑りやすくなっています。人が歩いて転倒すると、頭を強打して頭蓋骨を骨折するリスクもあるのです。
被害5|自動車のスリップ
北海道では、1年の半分以上で路面凍結のリスクがあると言われています。大量の雪が積もった道路を自動車で走行すると、自分の自動車がスリップしたり、他の自動車がスリップして巻き込まれたりする危険が高まるのです。
1台がスリップすると玉突き事故になり、多くの死傷者を出しかねません。特にカーブや交差点、トンネル付近、橋、直線道路はスリップ事故が起こりやすいので、注意が必要です。
北海道の積雪に備えてできる5つの対策


北海道では、積雪による人的被害が全国で最も多く発生しています(※5)。被害を最小限に食い止めるためには、以下のような事前の対策が欠かせません。
対策1|定期的に除雪作業を行う
対策2|積雪情報をこまめにチェックする
対策3|積雪量に応じたカーポートをつける
対策4|スタッドレスタイヤを装着する
対策5|防災グッズを備蓄する
それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。
対策1|定期的に除雪作業を行う
家屋の倒壊や凍結による転倒を防ぐためには、定期的な除雪作業が必要です。ただし、雪害による死亡原因の大半を、屋根の雪下ろし等の除雪作業が占めています(※6)。除雪作業で事故に遭わないためには、以下のポイントに注意してください。
作業は二人以上で行う
屋根の雪下ろし時には、建物のまわりに雪を残しておく
屋根の雪がぬかるんでいる晴れの日は特に注意する
はしごを固定させる
命綱とヘルメットを必ず着用する
作業時はスマホを携帯する
低い屋根の雪下ろしだったとしても、油断はできません。除雪で使う道具は、こまめに手入れ・点検をしておきましょう。作業開始直後と疲れた頃は、特に要注意です。
対策2|積雪情報をこまめにチェックする
積雪による危険が高まっている場所を避けるには、積雪情報をこまめにチェックしておく必要があります。大雪に関する情報は、予想される現象の数日前から発表されるのが一般的です。積雪が予想される場合は、不要不急の外出を控えてください。
対策3|積雪量に応じたカーポートをつける
北海道の重い雪から愛車を守るためには、積雪量に応じたカーポートの設置が重要です。耐積雪荷重は、150㎝程度あるタイプを選びましょう。カーポートの強度も重要ですが、設置場所が建物に近すぎると、落雪によってカーポートが損傷するリスクもあります。
対策4|スタッドレスタイヤを装着する
北海道では10月から5月まで積雪が見られるので、スタッドレスタイヤの装着が必須です。通常のタイヤで運転すると、路面凍結によるスリップ事故のリスクが高まります。
スタッドレスタイヤを装着すれば、低温でも高いグリップ力を発揮し、雪道や凍結路を安全に運転できるでしょう。北海道では、氷上性能や雪上性能に長けたタイヤが必要です。
対策5|防災グッズを備蓄する
積雪によって交通機関が乱れたり、大規模な停電が発生した場合、周辺のスーパーやコンビニでは物流機能が停止し、物資の調達が困難になります。また、北海道のような豪雪地帯では、外出するだけでも一苦労です。日頃から以下の防災グッズを備蓄しておきましょう。
飲料水
食料
懐中電灯
携帯ラジオ
衛生用品
救急用品
除雪道具
使い捨てカイロ
カセットコンロ
湯たんぽ
ポータブル電源
停電に備えて、いつでも暖を取れる準備が欠かせません。
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北海道の積雪による停電対策「ポータブル電源」


北海道が冬を迎えると、倒木や着雪による電線の断線によって大規模な停電に見舞われる恐れがあります。停電中も電化製品への電気供給を継続するには、ポータブル電源が必要です。ポータブル電源とは、内部に貯めた電力から電化製品に給電できる機器を指します。
積雪による停電発生時にポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
電子レンジや電気ケトルを稼働して、簡単に非常食を温められる
電気ストーブや電気毛布などの暖房機器を稼働して、快適な気温を維持できる
加湿器を稼働し、冬の乾燥による感染対策を万全にできる
冷蔵庫に給電して、食品が傷むのを防げる
LEDライトを点灯させて、夜の暗闇を照らして安全に生活できる
積雪情報の収集に必要なスマホを常にフル充電にしておける
除雪機を稼働し、効率的に除雪作業が行える
豪雪地帯で電気供給が途絶えると、暖房機器が一切使えず、命を危険にさらすリスクもあります。ポータブル電源を常備し、常に電力を確保できる状態にしておきましょう。
雪害対策に必要な性能|おすすめの製品
北海道の積雪対策として揃えるポータブル電源は、家族の人数に合わせて選びましょう。1~2人暮らしの家庭では、出力1.5kW、容量1kWh以上あると安心です。3人家族以上の子育て世帯の場合は、出力3kW、容量4kWh以上が必要になるでしょう。
EcoFlowは、家族の人数に合わせて以下のポータブル電源を販売しています。
1~2人家族「DELTA 3 Plus」
3人家族以上「DELTA Pro 3」
それぞれの製品について、詳しく見ていきましょう。
1~2人家族「DELTA 3 Plus」
定格出力1500W、容量1024Whのポータブル電源。X-Boost機能で最大2000Wの家電に給電できるので、エアコンや電気ストーブを動かして寒さ対策を万全にできます。約12.5kgの小型設計により、家中の持ち運びは楽々。容量は、最大5kWhまで拡張が可能です。
高度な電源自動切り替え機能を搭載しており、停電が起きると10ms未満で電気供給源がポータブル電源に切り替わります。コンセントから最短56分で満充電できるので、使いたい時にすぐ使える点も魅力。ソーラーパネルと併用すれば、停電中も70分で満充電できます。
3人家族以上「DELTA Pro 3」
定格出力3600W、容量4kWhのポータブル電源。容量を最大12kWhまで拡張できるので、大家族や長期間の停電対策にもおすすめです。X-Boost機能で最大5,100Wの家電を稼働でき、北海道の冬に役立つ電気式床暖房や給湯機など、200Vの大型家電にも対応しています。
UL94 5VA認証の難燃素材を採用し、独自の安全保護機能「X-GUARD」を搭載しているので、子供やお年寄りがいる家庭でも安心です。ハンドル付きのコンパクト設計で持ち運びも楽々。ソーラーパネルのデュアルPV充電により、停電中も最速2.2時間で満充電できます。
北海道の積雪に関するよくある質問


最後に、北海道の積雪に関するよくある質問を紹介します。
北海道で積雪量が多い地域はどこ?
北海道で積雪量が過去最高を記録したのはいつ?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
北海道で積雪量が多い地域はどこ?
北海道で積雪量が最も多い地域は、幌加内町で250cmほどです(※7)。その他に、札幌市や江丹別、夕張市、広尾町、ニセコ町なども、比較的積雪量が多くなります。北海道の降雪量や積雪量は地域で大きく異なるので、お出かけ先の情報収集が欠かせません。
※7参考:北海道立総合研究機構「道内の積雪量」
北海道で積雪量が過去最高を記録したのはいつ?
北海道で積雪が最も深くなったのは、2018年2月25日の幌加内町で324cmでした(※8)。3mを超える積雪は、大人でもすっぽり埋まるほどの深さです。積雪量が多くなると交通障害のリスクも高まるので、こまめに天気予報を確認してください。
まとめ


本記事では、北海道で積雪がいつから観測されるかについて解説してきました。
北海道では、毎年11月初旬頃に積雪が観測されます。北海道は地域によって積雪の時期や深さが異なるので、地域別の積雪状況を確認しなければなりません。大雪が降り続いて積雪量が多くなると、停電や家屋の倒壊、交通障害などのリスクが高まります。
積雪による被害を最小限に抑えるには、定期的な除雪やスタッドレスタイヤの装着、積雪情報のこまめな確認が重要です。物流の停止に備えて、防災グッズも常備しておきましょう。
EcoFlowは、積雪による停電時も電化製品の使用を可能にするポータブル電源を販売しています。北海道で雪害対策を万全にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。