【EcoFlow】DELTA 2 Max S vs DELTA 2 Max|進化ポイントと違いを徹底比較
「EcoFlow DELTA 2 Max」シリーズは、2,048Whの大容量と定格2,000Wの高出力を兼ね備えた車中泊・防災向けのポータブル電源です。
2025年に登場した「EcoFlow DELTA 2 Max S」は、従来モデルからバッテリー寿命が約1,000回向上し、ハンドルやボディ素材も改良されています。
基本性能は共通ながら、長期運用を見据えた進化が施されたモデルです。
本記事では、「EcoFlow DELTA 2 Max S」と「EcoFlow DELTA 2 Max」の違いを比較し、それぞれに適したユーザー像を解説します。
「EcoFlow DELTA 2 Max」シリーズの基本スペック比較
「EcoFlow DELTA 2 Max S」と「EcoFlow DELTA 2 Max」の基本スペックを一覧表で比較していきます。
容量や出力といった基本性能は同等ですが、バッテリー寿命や本体設計に違いがあります。
DELTA 2 Max S | DELTA 2 Max | |
価格(税込) | 254,100円 | 254,100円 |
重さ | 約23kg | 約23kg |
サイズ | 49.7 × 24.2 × 30.5cm | 49.7 × 24.2 × 30.5cm |
容量 | 2,048Wh | 2,048Wh |
定格出力 | 2,000W(サージ4,000W) | 2,000W(サージ4,000W) |
X-Boost出力 | 2,400W | 2,400W |
拡張容量 | 最大6,144Wh | 最大6,144Wh |
ソーラー入力 | 1,000W(500W×2ポート) | 1,000W(500W×2ポート) |
AC入力 | X-Stream 1,500W | X-Stream 1,500W |
電源自動切り替え | 20ms未満 | 20ms未満 |
バッテリー種類 | リン酸鉄リチウムイオン | リン酸鉄リチウムイオン |
サイクル寿命 | 4,000回(80%維持) | 3,000回(80%維持) |
ハンドル設計 | 改良型 | 従来型 |
ボディ素材 | 傷つきにくい素材 | 標準素材 |
保証期間 | 5年 | 5年 |
価格・サイズ・重量は同一であり、出力性能や拡張性も共通です。
主な差別化ポイントはバッテリー寿命とハンドル・ボディの設計にあります。
「EcoFlow DELTA 2 Max S」vs「EcoFlow DELTA 2 Max」を徹底解説


スペック表で概要を把握したところで、両モデルの具体的な違いと共通点を詳しく見ていきましょう。
バッテリー寿命の違い
「EcoFlow DELTA 2 Max S」は、進化したLFPバッテリーを採用することで4,000回のサイクル寿命を実現しています。
これは従来モデルより約1,000回多く、毎日フル充電と放電を繰り返しても約11年間使用できる計算です。
一方、「EcoFlow DELTA 2 Max」は約3,000回のサイクル寿命と少し短めです。
どちらも長寿命ですが、頻繁に充放電を繰り返すヘビーユーザーにとっては、この1,000回の差が長期的なコストパフォーマンスに影響します。
ハンドル設計の違い
「EcoFlow DELTA 2 Max S」は持ち運び用のハンドルが改良されています。
約23kgの本体を長時間持っても手が疲れにくく、車への積み込みや収納場所への移動がよりスムーズになりました。
「EcoFlow DELTA 2 Max」は従来型ハンドルを採用していますが、十分な耐久性と使いやすさを備えています。
持ち運びの頻度が少ない据え置き利用がメインであれば、大きな差を感じにくいポイントです。
共通スペックの確認
両モデルは、2,048Whの大容量と定格2,000Wの高出力という基本性能を共有しています。
X-Boost機能により最大2,400Wの家電にも対応でき、IHクッキングヒーターや電子レンジなど高出力の調理家電も稼働させられます。
電源自動切り替え速度は20ms未満で同等であり、停電時の瞬断対策としても十分な性能です。
静音性についても、500W未満の動作時に約30dBという図書館レベルの静けさを維持しています。
「EcoFlow DELTA 2 Max」シリーズが活躍するシーン


2,048Whの大容量と定格2,000Wの高出力を備えた「EcoFlow DELTA 2 Max」シリーズは、車中泊から防災、業務利用まで幅広く活躍します。
ここでは、特に力を発揮する5つのシーンを紹介します。
長期の車中泊旅行
家族でのグループキャンプ
災害時の車中泊避難
自宅の停電対策
屋外での業務利用や現場作業
以下、それぞれのシーンを詳しく解説します。
長期の車中泊旅行
2,048Whの大容量があれば、電気毛布やポータブル冷蔵庫を連日稼働させても余裕があります。
季節を問わず快適な車内環境を維持でき、道の駅巡りや長距離旅行をより楽しめるでしょう。
「EcoFlow 800W Alternator Charger」による急速走行充電に対応しているため、移動中にバッテリーを素早く回復させられる点も魅力です。
約2.6時間でフル充電でき、充電し忘れがあっても移動時間で十分にカバーできます。
家族でのグループキャンプ
15の出力ポートを備えているため、スマホやタブレットの充電、調理家電の稼働など、大人数での利用でもポート不足に悩まされません。
本体の前面と背面にポートが分かれており、ケーブルが絡まずすっきり使える設計も好評です。
定格2,000WとX-Boost機能により、IHクッキングヒーターや電気グリルを使った本格的なアウトドア料理も楽しめます。
災害時の車中泊避難
避難所の混雑やプライバシーの問題から、車中泊避難を選択するケースが増えています。
「EcoFlow DELTA 2 Max」シリーズがあれば、車内を快適なプライベート空間として活用しながら電力を確保できます。
冷蔵庫で食料品を保管しつつ、照明の利用やスマホ充電も可能です。防災グッズと組み合わせておけば、いざというときの備えとして役立ちます。
自宅の停電対策
急な停電が発生しても、20ms未満(0.02秒未満)の自動切り替え機能により、冷蔵庫やPCなど継続給電が重要な家電への電力供給を維持します。
手動で切り替える必要がなく、不在時の停電でも安心です。
専用エクストラバッテリーを最大2台接続すれば、6,144Wh(約6kWh)まで容量を拡張できます。
長時間の停電にも余裕を持って対応でき、家族の人数や電力消費量に合わせた構成が可能です。
屋外での業務利用や現場作業
定格2,000Wの高出力で、電動工具や業務用機器を長時間稼働させられます。
建設現場やイベント会場など、電源インフラが整っていない場所での作業効率を大きく向上させます。
500W未満の動作時は約30dBの静音設計のため、住宅街に近い現場や夜間の作業でも周囲への配慮がしやすい点もポイントです。
排気ガスが出ないクリーンな電源として使用できます。
「EcoFlow DELTA 2 Max S」の独自強化ポイント


「EcoFlow DELTA 2 Max S」は、従来モデルから3つの点で進化しています。長期運用や頻繁な持ち運びを想定している方にとって、これらの改良は見逃せないポイントです。
4000回サイクルの長寿命LFPバッテリー
最大の進化ポイントは、サイクル寿命が従来の3,000回から4,000回に向上したことです。
毎日0%から100%までの充放電を繰り返しても、約11年間にわたって初期容量の80%を維持できます。
サイクル寿命が1,000回変わることで買い替え頻度を減らせるため、結果的にコストパフォーマンスが高まります。
車中泊やキャンプで頻繁に使用する方、家庭の節電対策として日常的に活用する方にとって、この1,000回の差は長期的なランニングコストに直結するでしょう。
改良型ハンドルで持ち運びやすさ向上
「EcoFlow DELTA 2 Max S」はハンドル形状が見直され、長時間握っても手が疲れにくい設計になりました。
車のトランクへの積み込みや、収納場所への移動がよりスムーズに行えます。
約23kgの重量があるため、ハンドルの握りやすさは実際の使用感に大きく影響します。
車中泊やキャンプで頻繁に持ち運ぶ方にとっては、地味ながら嬉しい改良点です。
堅牢性を高めた設計
ボディの外装素材が傷つきにくいものにアップグレードされており、過酷なアウトドア環境でも安心して使用できます。
車への積み下ろしや屋外での設置時に生じる小傷を気にせず、長期間きれいな状態を保ちやすくなりました。
現場作業やキャンプなど、タフな使い方を想定している方にとっては、この堅牢性の向上は長く使い続けるうえで重要な要素と言えるでしょう。
「EcoFlow DELTA 2 Max S」と「EcoFlow DELTA 2 Max」の購入ガイド


「EcoFlow DELTA 2 Max S」と「EcoFlow DELTA 2 Max」は基本性能が同等で価格も同水準のため、「どちらを選べばいいのか」と悩む方も多いでしょう。
ここでは、それぞれのモデルに適したユーザー像を整理します。
「EcoFlow DELTA 2 Max S」をおすすめするユーザー
「EcoFlow DELTA 2 Max S」は以下のような方に適しています。
車中泊やキャンプで頻繁に充放電を繰り返すヘビーユーザー
10年以上の長期運用を見据えている方
持ち運びの機会が多く、ハンドルの使いやすさを重視する方
傷つきにくい堅牢なボディを求める方
サイクル寿命の向上とハンドル・ボディの改良により、長く快適に使い続けたい方に向いています。
「EcoFlow DELTA 2 Max」をおすすめするユーザー
「EcoFlow DELTA 2 Max」は、コストパフォーマンスを重視しつつ大容量モデルを求める方に適しています。
セール時には「EcoFlow DELTA 2 Max S」より安価に購入できる場合があるため、予算を抑えたい方にとっては選択肢の1つとなるでしょう。
ただし、長期的な視点で考えると「EcoFlow DELTA 2 Max S」を選んだほうがメリットが大きいケースが多いため、特に理由がなければ進化版である「EcoFlow DELTA 2 Max S」の購入をおすすめします。
「EcoFlow DELTA 2 Max」シリーズに関するよくある質問


最後に、「EcoFlow DELTA 2 Max」シリーズについてよく寄せられる疑問にお答えします。
DELTA 2 Max SとDELTA 2 Maxのエクストラバッテリーは互換性がある?
両モデルとも同じ「DELTA 2 Max専用エクストラバッテリー」に対応しており、互換性があります。
最大2台まで接続でき、容量を6,144Wh(約6kWh)まで拡張できる点も共通の仕様です。
すでに「EcoFlow DELTA 2 Max」用にエクストラバッテリーを持っている方が「EcoFlow DELTA 2 Max S」に買い替えても、そのまま活用できます。
X-Boost機能でどのくらいの家電が動かせる?
両モデルともX-Boost機能により最大2,400Wの家電に対応しています。
ドライヤーやオーブン、電気ケトルなど高出力の家電も稼働させられるため、アウトドアや停電時でも普段に近い生活を送れます。
ただし、バッテリー消耗が激しくなる点や、一部家電には対応していない点には注意が必要です。
ソーラー充電の入力上限はどのくらい?
ソーラー充電の入力上限は両モデルともデュアルポート1,000Wです。
2つのソーラー入力ポート(各500W)を備えており、大型ソーラーパネルを複数枚接続して高速充電が可能です。
晴天時であれば、400Wソーラーパネル2枚で約3.2時間での100%充電も見込めます。
アウトドアでの電力自給を考えている方にとっては、十分な入力性能と言えるでしょう。
まとめ
本記事では、「EcoFlow DELTA 2 Max S」と「EcoFlow DELTA 2 Max」の違いを解説しました。
両モデルは2,048Whの大容量と定格2,000Wの高出力という基本性能を共有しています。主な違いは、サイクル寿命(4,000回 vs 3,000回)、ハンドル設計、ボディ素材の3点です。
セール時であれば「EcoFlow DELTA 2 Max」のほうが安く購入できることもありますが、長期運用を見据えると、サイクル寿命や堅牢性が優れている「EcoFlow DELTA 2 Max S」の選択がおすすめです。
車中泊や防災、業務利用など、さまざまなシーンで活躍する大容量ポータブル電源をお探しの方は、ぜひ検討してみてください。