電気自動車(EV)の充電方法は?種類やポータブル電源での充電方法を解説
電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の普及が進むなか、自宅での充電環境を整えたいと考える方が増えています。
しかし、充電設備の種類や充電スピードの違い、導入コストなど、わからないことも多いのではないでしょうか。
実は自宅での充電方法には、専用の充電設備を設置する方法だけでなく、ポータブル電源を活用する選択肢もあります。
本記事では、EV・PHEVの充電設備の種類や充電時間の目安、ポータブル電源を活用した充電方法について詳しく解説します。自宅での充電環境を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
EV・PHEVとは?
電気を使って走行する自動車には、完全に電気のみで動くタイプと、電気とガソリンを併用するタイプがあります。ここでは、それぞれの特徴を紹介します。
電気自動車(EV)とは?
電気自動車(EV)とは、車に搭載されている電池に蓄えた電気でモーターを回転させて走る車のことです。
ガソリンを使用しないため、走行中にCO2を全く排出しない環境にやさしい自動車として注目されています。
電池の容量は車種によって異なり、小型のモデルでは20kWh程度、大型のモデルでは60kWh以上の容量を持つものもあります。
航続距離は電池容量や走行条件によって変わりますが、近年のモデルでは1回の充電で200km〜600km程度走行できるものが一般的です。
プラグインハイブリッド自動車(PHEV)とは?
プラグインハイブリッド自動車(PHEV)とは、プラグで充電可能な電池のほかにエンジンも搭載している車のことです。
双方を併用して走行し、バッテリー不足時にはガソリンエンジンを使用したハイブリッド走行が可能になります。
短距離の通勤や買い物などは電気のみで走行し、長距離ドライブではガソリンエンジンも使うといった使い分けができる点が魅力です。
電池容量は10kWh〜20kWh程度のモデルが多く、電気のみでの航続距離は40km〜80km程度となっています。
EV・PHEVの充電設備の種類


EV・PHEVの充電設備にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や用途が異なります。ここでは、主な充電設備を紹介します。
普通充電(コンセント)
車両購入時に同梱されている、または別途購入した専用ケーブルを利用する充電方式です。
ケーブルの一端を車両の充電ポートへ、もう一端を電源コンセントへ接続することで給電が始まります。
コンセントは電気自動車専用に設計されたものではなく、通常の200Vコンセントのため、一般的な100Vコンセントとは電圧が異なります。
専用ケーブルは各車種に合わせた仕様となっており、自動車メーカーによっては「充電器」という名称で販売されていることもあります。
普通充電(充電器)
充電スタンドにケーブルとコネクタが一体化されており、車両へ直接接続して使用するタイプです。
車両付属のケーブルは不要で、国内で販売されている大半のEV・PHEVに対応しています。
一部の輸入車種ではアダプタを経由した接続になりますが、メーカーや車種による制限が少なく、幅広い車両で利用可能な設備です。
急速充電(急速充電器)
充電スタンド側にケーブルとコネクタが備わっている点は普通充電器と同様です。
急速充電に対応した給電ポートを持つEV・PHEVで利用でき、一部輸入車はアダプタ経由での接続となります。
国内の急速充電インフラは、車種専用モデルを除き「CHAdeMO(チャデモ)」という統一規格で整備されており、通常の充電方式と比較して短時間での充電が可能です。
V2H(充放電器)
「Vehicle to Home」を意味する略称で、車両のバッテリーに蓄えた電力を住宅へ供給できる双方向の電力システムです。
充電と放電の両機能を備えているため、充放電器とも呼ばれています。
CHAdeMO規格に準拠しているため急速充電用のポートを使用しますが、実際の充電能力は6.0kW相当の普通充電レベルとなっています。
導入には専門的な設置工事が伴うため、ほかの充電設備と比べて初期投資が大幅に高くなる傾向がある点には注意が必要です。
EV・PHEVの充電スピードと充電時間


充電にかかる時間は、設備の出力や車両のバッテリー容量によって変わります。ここでは、充電スピードと充電時間について解説します。
充電スピードの決まり方
給電設備の出力値が高いほど、充電完了までの時間は短縮されます。標準的な200Vコンセントと一般的な普通充電設備は、どちらも3.2kWの出力です。
この数値は、60分間の充電で3.2kWhの電力をバッテリーへ蓄積できることを表しています。
充電時間の計算方法
必要な充電時間は「バッテリー総容量 ÷ 充電出力 = 所要時間」というシンプルな計算式で求められます。
具体例として、40kWhのバッテリーを搭載した電気自動車を空の状態から満充電にする場合、3.2kW出力の設備では「40kWh ÷ 3.2kW = 12.5時間」という計算になります。
日常的な充電に必要な時間
1日あたり40kmの走行に必要な電力を補充する場合、電費が7km/kWhという条件下では、3.2kW出力の設備でおよそ2時間の充電が必要です。
より高出力な6.0kW対応の充電設備であれば、約1時間で充電を完了できます。
ただし、この高速充電を実現するには車両側も6.0kW充電に対応している必要があります。
今後は6.0kW対応車両が市場に増えていくと予測されており、業務用車両や滞在時間の長い施設への設置を検討される場合は、6.0kWタイプの選択がおすすめです。
ポータブル電源でEV・PHEV充電ができる仕組み


専用の充電設備以外にも、大容量のポータブル電源を使ってEV・PHEVに充電できます。ここでは、その仕組みを解説します。
車載充電ケーブルの規格
一般的な車載充電ケーブルの電源プラグは日本配線システム工業会規格JWDS-0033に準拠しています。
この規格に対応したコンセントを備えたポータブル電源であればEVやPHEVへの充電が可能です。
つまり、ポータブル電源に適切なコンセント形状があれば、専用の充電設備がなくても車両への充電ができるわけです。
100Vと200Vの違い
ポータブル電源本体が200V出力に対応していれば、100Vと200Vの両方で充電が可能です。200Vは100Vの充電スピードが2倍になるため効率的です。
一般的な車載充電ケーブルは200V仕様となっているため、EV充電を想定してポータブル電源を選ぶなら200V出力に対応したモデルが適しています。
ポータブル電源でEV・PHEV充電するメリット


ポータブル電源を使ったEV・PHEV充電には、固定式の充電設備にはない利点があります。ここでは、主なメリットを3つ紹介します。
家庭の電力負荷を下げてブレーカー落ちのリスクを回避
電気代を節約できる
防災・非常用電源として活躍
以下、各メリットの詳細を見ていきましょう。
家庭の電力負荷を下げてブレーカー落ちのリスクを回避
一般的な家庭は30A/40Aの電力契約をしています。
EV・PHEV充電には15A/16Aが必要なため、充電中は消費電力の高い家電製品を同時に使用できない可能性があります。
30A契約の家庭で夏の夜にEV充電を行う場合、エコキュートの稼働やエアコン2台の同時使用で契約アンペアを超えてしまうケースも考えられます。
その点、ポータブル電源があればEV充電に必要な電力を商用電源から切り離せるため、家庭全体の電力負荷を下げることが可能です。
電力負荷が下がることでブレーカー落ちのリスクを回避でき、冷蔵庫の中身が傷んだり、録画中の番組が途切れたりといったトラブルを避けられます。
ブレーカー落ちのリスクを回避
夏の夜にEV充電とエコキュート稼働、またはエアコン2台を同時に使うと電源が落ちる可能性があります。
ブレーカーが落ちると、冷蔵庫の中身が傷んだり、録画中の番組が途切れたりといったトラブルにつながりかねません。
ポータブル電源があれば、EV充電に必要な16Aを商用電源からポータブル電源に移転して家庭の電力負荷を下げ、ブレーカー落ちの心配をせずに快適な生活を送れます。
電気代を節約できる
一般的には日中にEV・PHEVで通勤して、夜に自宅へ戻ってから充電するケースが多いです。
太陽光パネルを設置している家庭では、日中の不在時に発電した電力をポータブル電源に蓄電できます。そして夜間、その電力でEVやPHEVを充電することが可能です。
理論上は、EV・PHEVを実質的に電気代ゼロで充電することも実現でき、電力の自家消費率を高めることで経済的なメリットを享受できるのです。
防災・非常用電源として活躍
ポータブル電源の大きなメリットはEV充電専用で終わらないことです。EVやPHEVに充電しない時間帯・時期でも、家庭用の非常用電源として使えます。
停電時にスマホ、照明、ルーターを動かせるほか、冷蔵庫や扇風機など最低限の生活インフラを維持できます。
台風・地震などの災害時にも安心感があり、日常と非常時の両方で役割を持たせられる点がEV専用設備とは異なるポイントです。
EV・PHEV充電用ポータブル電源を選ぶ際のポイント


EV・PHEV充電に適したポータブル電源を選ぶには、いくつか確認すべき点があります。ここでは、選定時のポイントを詳しく解説します。
200V出力に対応していること
一般的な車載充電ケーブルは200V仕様のため、200V出力対応モデルが必須です。100V出力のみの製品では充電スピードが遅く実用性に欠けます。
200V出力に対応していれば、通常のコンセント充電と同等のスピードで充電できるため、日常使いでもストレスを感じにくくなります。製品選びの際は、必ず出力仕様を確認しましょう。
出力3kW以上が望ましい
一般的なコンセント充電や普通充電器の出力は3.2kW程度であり、同等以上の出力があれば通常の充電設備と同様の充電スピードを確保できます。
出力が低すぎると充電に時間がかかりすぎてしまい、実用的とは言えません。
EV・PHEV充電を想定するなら、最低でも3kW以上の出力があるモデルを選ぶことをおすすめします。
容量は拡張性を重視する
単体では3〜4kWh程度でも、拡張バッテリーで12kWh以上に拡張できるモデルが理想的です。小型EVやPHEVの実用的な充電に必要な容量をカバーできます。
EV・PHEVの運転手は車の電池残量を0%まで使い切ってから充電するのではなく、20%〜30%になると充電するケースが多いです。
そのため、満充電まで必要な電力はおよそ12kWh〜14kWhとなり、拡張バッテリーを組み合わせることで実用的な充電が可能になります。
EV・PHEV充電におすすめのポータブル電源
EV・PHEV充電に適したポータブル電源として、EcoFlowのおすすめモデルを2つ紹介します。いずれも200V出力に対応した高性能モデルです。
EcoFlow DELTA Pro 3


EcoFlow DELTA Pro 3は、分電盤につないで蓄電池として使える家庭用モデルです。
単相3線式により、自宅では分電盤に接続して使える蓄電池として機能し、ケーブルを抜けば外でも使えるポータブル電源に早変わりします。
定格出力3,600W、X-Boost機能で最大5,100Wの家電を稼働できるため、高出力の家電や複数機器への同時給電はもちろん、200V対応により大型のエアコンや乾燥機、電動工具などの業務用機器も使用できます。
専用エクストラバッテリーを接続すれば、最大12kWhまで柔軟に拡張可能です。
容量が大きい分、家電製品の使用時間も長く、LEDライト(10W)なら328時間、扇風機(40W)なら81.9時間、電気毛布(120W)なら27.3時間使用できます。
大容量かつ高出力モデルをお探しの方は、ぜひ以下の商品ページをご覧ください。
ポータブル電源でのEV・PHEV充電に関するよくある質問


ポータブル電源でのEV・PHEV充電について、よく寄せられる疑問にお答えします。
どのメーカーのEV・PHEVでも充電できる?
国内で販売されている一般的なEV・PHEVであれば原則として充電可能です。テスラなど一部車種は専用コネクターを介して充電する必要があります。
ただし、日本仕様向けになっていないマイナーな海外製EVや、メーカーが充電方法を限定している超小型モビリティなどは例外となる場合があるため注意が必要です。
ポータブル電源だけで完全に充電設備を代替できる?
小型EVやPHEVであれば、拡張バッテリーを組み合わせることで実用的な充電が可能です。
しかし、ポータブル電源は固定式充電設備を完全に代替するのではなく、柔軟に運用可能なエネルギーのバッファとして活用するのが適しています。
日常的な充電は固定式の設備を使い、太陽光発電の余剰電力活用や停電時のバックアップとしてポータブル電源を使うといった使い分けがおすすめです。
V2Hとポータブル電源の違いは?
V2Hは車から家への給電が主目的で、導入コストが高く設置工事が必要であるのに対し、ポータブル電源は工事不要で導入でき、防災用途など多目的に活用できる柔軟性があります。
ポータブル電源は導入のハードルが低く、EV充電以外のシーンでも活用できる点が魅力です。
まとめ
本記事では、EV・PHEVの充電設備の種類や充電時間の目安、ポータブル電源を活用した充電方法について解説しました。EV・PHEVの充電方法には、コンセント充電、普通充電器、急速充電器、V2Hなどさまざまな選択肢があります。
それぞれ充電スピードや導入コスト、利便性が異なるため、自分の使い方に合った方法を選ぶことが大切です。
EcoFlowでは、EV・PHEV充電に適した「EcoFlow DELTA Pro 3」などの高性能モデルを販売しています。自宅での充電環境を整えたい方は、製品ページをぜひご確認ください。