停電したら冷蔵庫はどうなる？直後にやるべきことや停電に備える防災対策を紹介！
突然の停電で冷蔵庫が止まると、「中身はいつまで安全？」「ドアは開けて問題ない？」など、さまざまな不安に悩んでしまうはずです。
特に作り置きや生ものが入っていると、捨てるべきか食べられるのか、中身の判断基準に迷ってしまうのではないでしょうか。
この記事では、停電時の冷蔵庫の保冷時間の目安、停電後の冷蔵庫対策、中身の判断基準、停電に備える防災対策について詳しく紹介します。
停電したら冷蔵庫はどうなる？
停電したら冷蔵庫はどうなるかというのは、多くの人が気になる重要な問題です。ここでは、停電後の具体的な保冷時間の目安や注意点について詳しく解説します。
停電後すぐに温度が上がるわけではない
冷蔵庫の扉を閉めておけば、停電後すぐに庫内温度が急上昇することはありません。
冷蔵庫内部には、冷えた空気や棚・壁面・食品そのものに蓄えられた冷たさが残っており、これが一種の保冷剤のような役割を果たします。
ただし、停電後に扉を何度も開け閉めすると、外の暖かい空気が流れ込み、せっかく残っている冷気が一気に失われてしまいます。
停電直後の基本行動としては、むやみに扉を開けない、開ける場合は一度で必要なものだけ取り出すなどのルールを徹底することが重要です。
停電時の冷蔵庫の保冷時間の目安
停電後、むやみに開閉しなければ冷蔵室は約4～10時間、冷凍庫は約24～48時間が保冷時間の目安になります。
ただし、これはあくまでも目安であり、周囲の室温や食品の詰まり具合、ドアを開けた回数など、状況によって大きく変わります。
目安時間までは絶対に安全と考えるより、見た目やにおい、触ったときの温度を確認しながら、心配な食品は食べないといった判断基準を持つことが重要です。
また、停電の長さが分からないときは、傷みやすい食品から食べてしまうという考え方も有効となります。
停電後にやるべき冷蔵庫対策
停電後の冷蔵庫対策は、どれだけ冷気を保てるかが重要です。ここでは、停電直後からできる具体的な行動について詳しく解説します。
冷蔵庫の開閉を最小限にする
停電直後は、冷蔵庫の扉をむやみに開けてはいけません。
扉を開けるたびに冷気が外に逃げ、室内の空気が入り込んで庫内温度が上がると、短時間で食品の傷みが進むリスクが高まります。
中身が心配だからと頻繁に確認するのではなく、「どうしても必要なときだけ開けて、一度で必要なものを取り出す」というルールを共有することが重要です。
また、停電の可能性が高い季節や地域では、事前に冷蔵庫内のおおよその配置を把握しておくと、開けている時間を短縮しやすくなります。
保冷剤や冷凍食品を冷蔵室の最上段に移動
停電後は、冷凍室にある保冷剤や凍ったペットボトル、冷凍食品などを冷蔵室の最上段へ移動し、即席の冷気の壁をつくる方法が有効です。
冷たい空気は上から下へとゆっくり降りていくため、上段に冷源を集めることで、冷蔵室全体を効率よく冷やしやすくなります。
また、冷凍食品自体が大きな保冷剤のような役割を果たすため、解凍されるまでのあいだ周囲の温度上昇を抑えてくれます。
このときも、むやみに何度も冷蔵室の扉を開け閉めせず、冷凍室からの必要な移動を一度で終わらせる意識を持つことが重要です。
常温保存できる食品は早めに取り出す
停電時は、常温でもしばらく保存できるもの（調味料や未開封の飲料など）は取り出し、冷蔵庫の負担を減らすことがポイントです。
中身を間引くことで冷気が巡りやすくなり、本当に冷蔵が必要な生鮮食品や乳製品、要冷蔵の総菜などに冷気を集中させやすくなります。
常温保存に適しているか判断に迷う場合は、「要冷蔵」や「開封後は冷蔵保存」と記載されているものは残すのが無難です。
未開封のジャムやドレッシング、醤油や味噌などは、短期間であれば常温で問題ないケースが多いため、優先的に冷蔵庫から出してスペースを確保しましょう。
断熱性を上げて冷気を逃がさない
停電時の冷蔵庫は、周囲に段ボールや毛布などを被せて簡易的に断熱し、直射日光や室内の暖気が当たらないようにすることが重要です。
特に夏場は、窓際や熱源の近くにある冷蔵庫ほど影響を受けやすいため、室内全体の温度を上げない工夫も有効です。
また、冷蔵庫の扉まわりに隙間風が入りそうな場合は、タオルや布を軽く当てるだけでも冷気漏れを抑える助けになります。
緊急時に使える非常用電源を用意しておく
EcoFlow DELTA 3 Plus
EcoFlow DELTA 3 Plusは、AC出力を備えた大容量ポータブル電源で、一般的な家庭用冷蔵庫なら停電時でも長時間運転を続けられます。
容量1024Wh・定格出力1500W（X-Boostで2000W）の大容量で、冷蔵庫だけでなく照明やスマホ充電など、最低限のライフラインを一台でまかなえます。
キッチンや寝室にスッキリ収納できるサイズ感で、合計13個の出力ポートを備え、出力オンオフや給電機器の制御はアプリで簡単に行えます。
また、30dBの超静音動作で、電源自動切り替え機能も付いているため、急な停電時も精密機器を安全に稼働できます。万が一の備えとして、導入をご検討ください。
EcoFlow DELTA Pro 3
EcoFlow DELTA Pro 3は、より大きな出力と拡張性を備えたモデルで、大型家電をまとめてバックアップしたい家庭向けのポータブル電源です。
容量4kWh・定格出力3600W（X-Boostで5100W）の大容量で、最大12kWhまで拡張できるため、自宅の防災対策や節電に大活躍できます。
200V対応により大型のエアコンや乾燥機も稼働でき、停電時は冷蔵庫だけでなく複数の高出力機器を同時に動かすことが可能です。
また、最大2600Wのソーラー充電に対応しているため、日中に蓄えた電力を夜間や停電時に使うことができ、平常時の節電対策にも適しています。
停電時の冷蔵庫の中身の判断基準
停電が長引いたときに悩むのが、冷蔵庫の中身の判断基準です。ここでは、食べるか食べないかを判断するための基本的な考え方について詳しく解説します。
見た目やにおいに違和感があれば食べないが基本
停電時の冷蔵庫の食品は、見た目がいつもと違う、酸っぱいにおいがする、糸を引いているなど、少しでも違和感があれば食べないのが基本です。
賞味期限が近いものや日持ちしない総菜などは、停電による温度管理の乱れで一気に傷みが進みやすいため、少しでも怪しいと感じたら処分を検討してください。
また、見た目やにおいに問題がなくても食中毒菌が繁殖していたり、加熱後に毒素が残る菌もあるため、再加熱すれば大丈夫と安易に判断するのも危険です。
疑わしいものは食べないという姿勢で、リスクが高いと感じたら迷わず破棄しましょう。
生鮮食品は3～4時間が目安
生鮮食品や要冷蔵の総菜は、停電発生から3～4時間程度を一つの目安と考え、以降は慎重な判断が求められます。
このとき、庫内温度が10度前後まで上がっている場合、生ものや火を通していない食品は食べない方向で考えると安全性が高まります。
どうしても活用したい場合は、停電解消後すぐのタイミングで中心部まで加熱し、その日のうちに食べ切ることが前提になります。
ただし、健康被害を考えると、食品を少し捨てるコストよりも体調を崩さないことのほうがはるかに大きな価値があります。
冷凍食品は凍っているかで判断
冷凍室の食品は、「凍っている」「表面だけ緩んでいる」「完全に解凍されている」の3段階に分けて考えると整理しやすくなります。
例えば、表面が少し柔らかくなっていても中心部が固く凍っている状態なら、冷蔵扱いに切り替えつつ、早めに加熱調理して食べ切る方向で検討できます。
一方、肉や魚、冷凍総菜などが完全に解凍されてしまっている場合は、そのまま再冷凍するのは品質・安全性の両面から好ましくありません。
冷凍室は冷蔵室よりも長く安全性を保ちやすいですが、凍っているかを判断基準にしつつ、少しでも不安があれば食べない方向で考えるのが安心です。
停電に備える冷蔵庫の防災対策
停電中に慌てないためには、平常時の冷蔵庫の整え方が重要です。ここでは、簡単にできる主な防災対策について詳しく解説します。
冷凍庫に食材や保冷剤をできるだけ詰めておく
冷凍庫は、中身がぎっしり詰まっているほど保冷力が高まり、停電時にも長く低温を維持しやすくなります。
凍った食品や氷は停電時に蓄冷材として働き、電源が落ちても互いに冷たさを補うため、常に冷たいもので満たしておく意識は防災につながります。
特に2リットルのペットボトルに水を入れて凍らせておけば、停電時に保冷材として役立つだけでなく、飲料水や生活用水としても使えます。
冷蔵室は冷気の通り道を意識して詰めすぎない
冷蔵室は詰めれば良いわけではなく、冷気の通り道を確保することが重要です。
冷気の吹き出し口や循環経路の前に食品を詰めてしまうと、庫内全体に冷気が行き渡りにくくなり、場所によって温度ムラが生じやすくなります。
そのため、防災の観点では冷蔵室は7～8割程度の収納にとどめ、できるだけ風の通り道を残すイメージでレイアウトすることがポイントです。
奥まで詰め込まず、使用頻度の高いものは手前にまとめ、賞味期限が近いものや要冷蔵の生ものは、温度が安定しやすい位置に置くよう心がけましょう。
停電後の冷蔵庫に関するよくある質問
最後に、停電後の冷蔵庫に関するよくある質問を詳しく解説します。
停電復旧後の冷蔵庫のチェックポイントは？
停電復旧後は、冷蔵庫の電源ランプや運転音を確認し、通常どおりコンプレッサーが動き始めているかをチェックしてください。
また、液だれや袋の破裂、容器の膨張などがないかも合わせて見ておくと、温度管理が崩れていた形跡に早く気づけます。
さらに、ブレーカーが落ちていないか、コンセントがしっかり差し込まれているかなど、電源まわりの基本的な確認も忘れないようにしましょう。
停電中に冷蔵庫を開けても大丈夫？
停電中、一度も扉を開けてはいけないというわけではありませんが、開ける回数と時間をできるだけ少なくすることがポイントになります。
なぜなら、扉を開けるたびに冷気が外に逃げ、代わりに室温の空気が入り込むため、保冷時間が大幅に短くなってしまうからです。
飲み物や調味料が必要な場合は、あらかじめ何を取り出すか決めてから開け、一度の開閉で用事を済ませる意識を持つと、冷気のロスを最小限に抑えられます。
停電復旧後に再起動しない場合は？
電気が復旧しても冷蔵庫が動かない場合は、ブレーカーやコンセント、電源プラグ、多口タップなど外部要因から順番に確認することが重要です。
同じコンセントに別の家電をつないでみて動作するか試せば、コンセント側のトラブルか冷蔵庫本体側の問題かを切り分けやすくなります。
それでも電源ランプが点灯しない、または異音がする場合などは、無理に使い続けず、メーカーや購入店のサポート窓口に相談することをおすすめします。
まとめ
停電はいつ起きるか分からないため、万が一に備えて、冷蔵庫の中身や本体そのものを守るための対策方法は把握しておくことが重要です。
停電時は、見た目やにおいに違和感がある食品は無理に食べず、生鮮食品や冷凍食品は状態を見てシビアに判断する姿勢が、食中毒リスクを減らす鍵になります。
停電時の冷蔵庫対策を取り入れ、安心かつ安全な環境を整えましょう。
なお、万が一に備えてポータブル電源を備えておけば、長引く停電でも冷蔵庫を動かすことができ、食品ロスと不安を同時に解消できます。
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